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なぜ「食べているのに痩せていく」のか
パーキンソン病の方やご家族から、よくこのような声を伺います。
「食べているのに体重が減っていく」
「力が入らず、立ち上がるのがつらい」
「動くと疲れるから、つい横になってしまう」
これらは単なる“加齢や食欲の問題”ではなく、脳内ドパミンの減少による全身のリズム障害によって起こります。
ドパミンは「動作」だけでなく、「胃腸の蠕動」「筋肉の代謝」「自律神経の切り替え」にまで関与するため、体の“流れ”そのものが滞ることが、体重減少や筋力低下の原因となります。
前回のブログから更に深掘りして
このページでは、理学療法士と臨床栄養医学指導士の視点から、
「食べても吸収できない身体」から「食べて動ける身体」へ再構築するための実践戦略を解説します。
Contents
🔵 なぜパーキンソン病で体重・筋肉が減りやすいのか
パーキンソン病による体重減少は、「食欲の低下」ではなく「エネルギー代謝のアンバランス」によって起こります。
▶︎ 主な3つの要因
① ドパミン減少による自律神経の乱れ
◯ ドパミンは運動調整だけでなく、胃腸の蠕動(ぜんどう)や唾液分泌のリズムも司ります。
◯ 減少すると消化が遅れ、食欲不振・満腹感の持続・便秘が進行。
◯ 交感神経が優位になり、常に「緊張した胃腸状態」に。
つまり、“食べている”のに吸収されない体内環境が生じます。
② 筋肉を使う機会の減少
◯ 動作がゆっくりになり、外出・歩行距離・日常動作が減ることで筋刺激が不足。
◯ 筋肉合成に必要な「アミノ酸代謝」も低下し、筋量・代謝・熱産生が連鎖的に減少。
◯ 特に太もも・背中・体幹の筋肉が減ると、姿勢保持と消化器機能の両方が落ちます。
③ 代謝エネルギーの上昇(知られざる“隠れ消費”)
◯ 振戦(ふるえ)や筋のこわばりにより、安静時でもエネルギー消費量が高い状態に。
◯ 栄養摂取が追いつかず、**常に「摂取<消費」**の状態。
◯ 結果として体脂肪ではなく、筋肉からエネルギーを引き出す「異化」へ移行します。
結果:体は“燃えすぎて、入ってこない”状態に。
この悪循環が続くことで、筋力・体重ともに下降スパイラルへ入ります。
🔵 “動けない → 食べられない”の悪循環を断つリハビリの考え方
▶︎ 自律神経リハビリで「内臓のON/OFF」を整える
パーキンソン病では、動作量の低下だけでなく、「内臓運動」自体が止まっている状態が少なくありません。
交感神経(活動モード)が過剰になると胃腸の動きは抑制され、
副交感神経(リラックスモード)を“意識的に”オンに切り替える必要があります。
その鍵が、自律神経リハビリ=内臓を動かすための運動です。
▶︎T-performanceでの実践アプローチ
🟠 姿勢再教育で「内臓の位置」を取り戻す
猫背・前屈姿勢では胃腸が物理的に圧迫され、蠕動が低下します。
姿勢修正により腹腔圧を適正化し、内臓血流を回復。
🟠 横隔膜・腹部リリースで呼吸を“整流化”
横隔膜は消化器と連動する「ポンプ」。
呼吸を深めることで腹圧変動を作り、腸の動きを取り戻す。
🟠 食前10分のウォーミング(軽運動)
足踏み・肩回し・軽い体幹回旋などで、胃腸の血流を高める。
食後の消化を助け、吸収効率を最大化。
ポイント:
「動くリハビリ」だけでなく「内臓を動かすリハビリ」を行うことが、“食べても吸収できる身体”への最短ルートです。
🔵 食べ方の工夫 ― ドパミン・消化機能・タイミングの調整
▶︎ タンパク質と薬のタイミング
L-ドパ(ドパミン補充薬)とタンパク質は腸内吸収経路が競合します。
→ 服薬から1時間以上あけて食事を摂る のが基本。
◯ 朝食:炭水化物を中心に素早く脳と筋肉へエネルギー供給。
◯ 昼・夕食:タンパク質+脂質で筋合成と持続的エネルギーを確保。
▶︎ 消化を助ける工夫
◯ 食事中の姿勢:猫背を防ぎ、胃を圧迫しない。
◯ 水分摂取量:1.5〜2L/日。むくみよりも脱水に注意。
◯ 腸内環境を整える食品:ヨーグルト、納豆、味噌など発酵食品。
▶︎ 栄養の方向性
| 目的 | 栄養素 | 代表食品 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 筋肉維持 | BCAA、ロイシン、ビタミンD | 魚、鶏むね肉、豆製品 | 運動直後に摂取が理想 |
| 神経保護 | ビタミンB群、CoQ10 | 玄米、豚肉、青魚 | エネルギー代謝を支える |
| 消化補助 | 消化酵素、プロバイオティクス | 発酵食品、ヨーグルト | サプリ活用可(要指導) |
🔵 T-performanceが行う「栄養×運動×自律神経」リハビリ実践例
T-performanceでは、リハビリを「体を動かす」だけのものではなく、
“食べる力・吸収する力・動く力”を一連で整えるプログラムとして構成しています。
▶︎ Step 1|評価フェーズ
◯ 姿勢・筋緊張・呼吸・血流・自律神経バランスを総合チェック。
◯ 栄養摂取量・食事タイミング・消化スピードを評価。
ポイント:
「食べているのに太れない」「食後に強い眠気」などの主観も重要な診断指標。
内臓機能と運動機能を同時に評価することで、リハビリ方針を立てます。
▶︎ Step 2|実践フェーズ
◯ 呼吸+体幹リハビリで「内臓可動性」を改善。
◯ 食前・食後の軽運動で消化吸収効率を高める。
◯ 栄養士監修のPFCバランス調整(タンパク質:脂質:炭水化物=1:2:3)でエネルギー安定化。
📌「食べる」「動く」「整える」をリズムとして定着させることが、
再発防止と体重維持の鍵になります。
▶︎ Step 3|継続サポート
◯ 自宅モニタリング(体重・筋肉量・便通・疲労度)。
◯ LINE経由で週次フィードバック+改善提案。
◯ データ化により、改善曲線を“見える化”。
「食べて動ける身体を再構築する」――これがT-performanceリハビリの最終目的です。
🔵 自宅でできる朝のウォーミング+朝食リズム調整法
| 項目 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 呼吸 | 寝起き深呼吸×3回 | 副交感神経優位化 |
| 血流 | 足首回し+つま先立ち10回 | 下肢循環改善 |
| 体幹 | 椅子で上体ひねり(左右5回) | 体幹覚醒 |
| 栄養 | 朝食は起床後30分以内(糖+水+塩) | 脳のエネルギー再起動 |
「体を動かす前に“内臓を目覚めさせる”」が、T-performanceの朝リズムメソッドです。
🔵 パーキンソン病リハビリ|症例紹介とお客様の声
ー薬だけに頼らない、身体と心のリハビリをー
パーキンソン病は「動きづらさ」「震え」「姿勢の崩れ」「ふらつき」など、日常生活のあらゆる動作に影響する神経疾患です。
T-performanceでは、理学療法士がマンツーマンで身体・自律神経・栄養の3つを整えるリハビリを行い、「薬に頼るだけでない安定した日常生活」を目指しています。
▶︎ 症例①:60代女性/手の震えや日常動作が楽になりました。
【 目的 】
手の震えを改善したい、右足で靴やスリッパをスッと履けるようにしたい、歩く時のふらつきを改善したい
【主な症状】
右手の震え、字が書けない/お盆や食器を持てない、髪を結べない/歩くときにふらつく、一歩目が出にくい
【 改善内容 】
・震えが軽減
・文字が書けるようになった(時間をかければ可)
・食器やお盆が持てるようになった
・髪を結ぶ動作がスムーズに
・外出が楽しみになった
【 ご本人の声 】
私は63歳主婦。2022年にパーキンソン病と診断され、震えやふくらはぎの張りを改善したくて多くの鍼灸院やマッサージ店で手当を受けていましたが、改善せず知り合いの紹介でこちらのことを知りました。前田先生は知識も豊富で質問すると必ず返答があり、施術もとても上手。彼が指導する運動メニューを家でもこなしていたら姿勢が改善し、気持ちも上向きになり筋肉の痺れ痛みも改善し、一旦服薬量を増やしていましたが半分に減らしても日常生活をこなせています。進行を遅らせて、症状を安定させるためには食と栄養、リハビリ、薬、心の安定などとっても大事ですね。本当に感謝しています。これからも通いながら頑張りたいです。
▶︎ 症例②:70代男性/杖なしで歩けるようになり、趣味を再開
【 目的 】
趣味の登山、旅行先での写真撮影を再開したい
【 主な症状 】
筋固縮・姿勢の前傾・下肢の痺れ/腰痛、便秘、睡眠障害/転倒が怖く、長距離歩行が困難
【改善内容 】
・歩行が安定、スピード上昇
・腰痛・痺れ改善
・杖なし歩行が可能に
・転倒がほとんどなくなった
・新幹線で旅行に行けるように
・趣味の家庭菜園・散歩を再開
【 ご本人の声 】
2016年前にパーキンソン病と診断され、病院を退院した後は、週2回デイサービスを利用しています。私が利用しているデイサービスでは集団での運動や電気を当ててもらうなどの内容ですが、療法士さんに毎回対応してもらえる訳ではなく、症状の細かな相談や専門的な個別での対応はなかなかやってもらえないんですよね。段々と身体の傾きや一人で長い距離を歩くのが難しくなってきて奥さんと趣味の散歩を再開したり、自力で病院への定期診察へ行きたいという気持ちが強かったのでもっと本格的なリハビリをやってもらいたいと思っていました。前田先生には他の施設でもお世話になり、シルバーカーや杖なしでは歩けない状態から補助具なしで身の回りのことが出来たり、新幹線を利用できるまでに治していただきました。自宅で長い時間1対1で理学療法士さんに対応してもらえるので、「歩けるようになりたい」「これが出来るようになりたい」というリクエストにすぐ応えてもらえるのがとてもありがたいです。毎回施術を受けた後は、痛みが消え、杖がなくても歩きやすくなり、本当に嬉しく思っています。ひとつの目標を達成すると欲が出るようでまた登山に行けるように先生とリハビリ頑張ります。
パーキンソン病は“動けない”ではなく、“動きづらくなっている”状態が多くあります。
適切なリハビリを継続すれば、神経可塑性(脳と神経の再学習)によって、動作や姿勢は必ず変わります。
一人で抱え込まず、「今できること」から一緒に積み重ねていきましょう。
🔵 まとめ
パーキンソン病で起こる体重減少は、
「食べない」ことではなく「吸収できない・動けない」ことが本質的な問題です。
栄養・運動・自律神経を整えることは、単なる延命ではなく、
“生活の質(QOL)を取り戻す”ための再起動です。
T-performanceでは、
国家資格セラピストによる「リハビリ×栄養×自律神経」の三位一体サポートで、
体と心のリズムをもう一度取り戻すお手伝いをしています。
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