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変形性膝関節症と診断されてから、
「ヒアルロン酸注射を続けているが、また痛くなる」
「湿布や電気治療をしているが、根本的に良くなっている感じがしない」
こうした悩みを抱えている方は少なくありません。
診察や治療を受けた直後は、痛みが和らぎ、動きやすさを感じることもあります。
しかし、数日から数週間ほどで再び違和感が戻り、「結局、また同じ状態に戻ってしまった」と感じる経験を繰り返している方も多くいらっしゃいます。
こうした経過が続くと、
「この治療は本当に意味があるのだろうか」
「もっと他に方法があるのではないか」
と不安や疑問が強くなっていきます。
ただ実際には、治療そのものが間違っているというより、治療が担っている役割と、その限界が整理されていないことが原因である場合が多いのです。
医療機関で行われる治療の多くは、炎症を抑えることや痛みを軽減することを主な目的としています。
これは非常に重要な段階であり、痛みが強い時期には欠かせない対応です。
しかし、変形性膝関節症の痛みは、単純に「膝の中の問題」だけで起きているわけではありません。
関節にかかる負担のかかり方や、身体の使い方、生活の中での動作の積み重ねなど、さまざまな要因が重なり合って生じています。
そのため、炎症や痛みを和らげることと、負担のかかり方そのものを変えることは、本来は別の段階として考える必要があります。
この記事では、
注射や湿布、電気治療が一時的になりやすい理由
効く人と効きにくい人の違い
なぜ膝だけ見ても改善しにくいのか
併用すべき考え方
を、理学療法士の視点から整理していきます。
「効かないからやめるべき」という話ではありません。
それぞれの治療の役割を正しく理解し、次に何を行うべきかを考えるための記事です。
Contents
🔵 注射や湿布が「効かない」と感じる理由
まず整理しておきたいのは、ヒアルロン酸注射や湿布、電気治療が無意味というわけではないということです。
これらの治療は、炎症を抑えることや痛みを軽減すること、関節を動かしやすくすることを目的として行われます。
痛みが強い時期には、これらの処置によって日常生活が楽になることも多く、治療として非常に重要な役割を担っています。
しかし、ここで理解しておく必要があるのは、これらの治療は、痛みの背景にある原因そのものを変える治療ではないという点です。
変形性膝関節症の痛みは、単に関節の中だけの問題ではなく、身体の使い方や負担のかかり方が関係しています。
例えば、
関節の変形による構造的な変化
筋力の低下によって支えが弱くなること
姿勢や歩行の崩れによる負担の偏り
股関節や体幹がうまく使えず膝に負荷が集中する状態
こうした要素が重なり合って、痛みが出ているケースがほとんどです。
注射や湿布は、炎症を抑えたり痛みを軽減したりすることはできますが、歩き方や立ち上がり方、体重のかかり方までは変えることができません。
そのため、一度痛みが軽くなっても、同じ動作や同じ負担が繰り返されれば、再び炎症が起きたり、違和感が戻ったりすることは、決して不自然なことではありません。
これは、雨漏りしている場所にタオルを置くようなものです。
タオルは水を吸ってくれるため、その場では床が濡れるのを防ぐことができます。
しかし、屋根の状態が変わらなければ、しばらくするとまた水が落ちてきます。
重要なのは、タオルが無意味なのではなく、それだけでは根本の問題が解決しないという点です。
変形性膝関節症の治療も同じで、痛みを抑える段階と、負担のかかり方を見直す段階は、本来は連続した流れとして考える必要があります。
この流れがつながらないまま、「痛くなったら処置を受ける」という状態を繰り返してしまうと、結果として「治療をしているのに変わらない」という感覚につながりやすくなります。
🔵 効く人と効きにくい人の違い
注射や湿布、電気治療を受けたあと、痛みが落ち着き、そのまま状態が安定していく方もいます。
一方で、「一時的には楽になるが、また痛くなる」という経過を繰り返してしまう方も少なくありません。
では、この違いはどこにあるのでしょうか。
臨床で多く見られるのは、痛みが軽減したあとに、身体の使い方や負担のかかり方を変えられているかどうかという点です。
痛みが強い時期には、動くこと自体が難しく、身体の使い方を見直す余裕がありません。
そのため、まず炎症を抑えたり、痛みを軽減したりする段階が必要になります。
しかし、本当に重要なのは、痛みが軽くなったあとに何をするかです。
楽になったタイミングで、
筋力を少しずつ戻していく
立ち上がり方や歩き方を見直す
活動量を段階的に増やしていく
こうした調整ができている人は、膝にかかる負担の質が変わり、状態が安定しやすくなります。
反対に、
痛みが引いたら元の生活に戻る
動き方が変わらないまま同じ負荷を繰り返す
負担が同じ場所に集中し続ける
こうした状態が続くと、関節の中では再び炎症が起きやすくなります。
このとき、多くの方が「また悪くなった」と感じますが、実際には膝の状態が急激に悪化したというより、同じ条件が繰り返されていることが原因である場合が少なくありません。
つまり、治療が効かないのではなく、治療のあとに必要なプロセスが抜けていることが多いのです。
痛みを下げる段階と、負担のかかり方を変える段階は、本来は連続した流れとして考える必要があります。
この流れがつながることで、はじめて「良くなっていく感覚」が安定していきます。
🔵 なぜ膝だけ見ても改善しないのか
ここは非常に重要なポイントです。
膝に痛みがあると、どうしても意識は膝そのものに集中します。
どこが悪いのか、どこが炎症を起こしているのか、膝の中に原因を探そうとするのは自然なことです。
しかし実際には、膝は「問題が現れやすい場所」であって、必ずしも原因そのものが存在している場所とは限りません。
膝関節は、股関節と足関節の間に位置し、身体の中で荷重を受けながら動く「中継点」のような役割を担っています。
そのため、
股関節の動きが硬くなる
体幹が不安定になる
足部の機能が低下する
こうした変化が起こると、膝にかかる負担が増えやすくなります。
例えば、股関節が十分に曲がらない状態でしゃがもうとすると、膝だけが過剰に曲がろうとします。
体幹が安定しない状態で歩くと、着地の衝撃を膝が受け止める割合が増えます。
足部のクッション機能が低下すると、地面からの衝撃が直接膝へ伝わりやすくなります。
このように、膝に起きている痛みは、全身の使い方の結果として現れている場合が多いのです。
そのため、膝だけを治療しても、負担の流れが変わらなければ、同じ場所に負荷が戻ってきます。
これは、川の流れが変わらないまま、堤防だけを直しているようなものです。
一時的に水があふれるのを防ぐことはできても、上流の流れが変わらなければ、また同じ場所に負担が集中します。
膝の状態を安定させるためには、膝そのものだけでなく、股関節、体幹、足部、そして動作全体の流れを含めて整えていく視点が必要になります。
この考え方が、「膝を治す」という発想から、「膝に負担が集まらない身体をつくる」という発想へと変わるきっかけになります。
🔵 再構築リハビリという考え方

変形性膝関節症の改善に必要なのは、単に痛みを取ることだけではありません。
重要なのは、なぜその場所に負担が集中しているのかを整理し、負担のかかり方そのものを変えていくことです。
膝の痛みは、関節の変化だけで起きているわけではありません。
姿勢の崩れや歩き方のクセ、筋肉の使い方の偏りなどが重なり、結果として膝に負担が集中しているケースが非常に多く見られます。
そのため、痛みが軽くなったとしても、身体の使い方が変わらなければ、同じ負担がかかり続け、再び炎症や違和感が出やすくなります。
再構築リハビリでは、膝だけを見るのではなく、
姿勢
歩行
体幹機能
股関節の使い方
といった、動きの土台となる要素を含めて、身体全体の使われ方を見直していきます。
例えば、体幹が安定すると、立ち上がりや歩行の際に膝だけで支える必要がなくなります。
股関節が適切に使えるようになると、しゃがむ動作や階段動作でも、膝にかかる負担を分散することができます。
歩き方が変わることで、一歩ごとにかかる衝撃や荷重の偏りも変わります。
こうした変化は、膝を強くするというより、膝に負担が集中しない身体の使い方を作るという考え方に近いものです。
再構築リハビリは、単に筋力を高めることを目的としたトレーニングではありません。
神経の使われ方
姿勢のバランス
動作の流れ
を整えながら、「自然に動ける状態」を取り戻していく過程です。
これは、壊れた部品を交換する作業ではなく、全体のバランスを調整し直していく作業に近いものです。
膝の痛みを繰り返さないためには、この「動きの土台」を整えることが欠かせません。
🔵 保険リハビリとの違いを誤解なく整理する
ここは誤解が生まれやすい部分ですが、まず大前提として、保険リハビリが良くないという話ではありません。
保険診療で行われるリハビリは、医学的に必要と判断された期間の中で、炎症を抑えたり、基本的な動きを回復させたりするうえで、非常に重要な役割を担っています。
特に、
痛みが強い時期
手術後の回復期
急激に動きが低下した時期
こうした段階では、医療機関でのリハビリは欠かせない存在です。
ただし、制度上、
期間
回数
時間
に制限があるため、どうしても一回ごとの関わりや長期的なフォローには限界が出てきます。
その結果、
姿勢や動作の再構築
生活動作の細かい調整
長期的な負担の改善
といった部分まで十分に踏み込むことが難しい場合があるのも現実です。
これは質の問題ではなく、制度の役割の違いによるものです。
保険リハビリは、状態を回復させるための「基盤を整える段階」に強みがあります。
一方で、再発を防ぐための身体の使い方の再学習や、生活の中での負担のコントロールなどは、ある程度の時間をかけて取り組む必要があります。
このように考えると、どちらが優れているかではなく、役割が違うという理解が適切です。
状態や目的に応じて、必要なサポートを段階的に選んでいくことが、結果として最も合理的な方法になります。
変形性膝関節症は、症状の出方や進行の仕方、そして必要なリハビリの内容が、人によって大きく異なります。
同じ「変形性膝関節症」という診断名であっても、炎症が強く出ている段階なのか、筋力や動作の問題が中心になっている段階なのか、あるいは活動量の低下が影響しているのかによって、必要な対応は変わってきます。
そのため、注射や治療の役割をどう考えるか、運動をどのように取り入れるか、どの段階で身体の使い方を見直していくかといった判断は、疾患の全体像を理解したうえで整理していくことが重要になります。
変形性膝関節症の症状や進行段階、リハビリの考え方、そして当施設が行っている再構築リハビリの全体像については、特設ページで詳しくまとめています。
🔵 まとめ
注射や湿布、電気治療は、痛みを和らげるための大切な手段です。
炎症が強い時期には、これらの治療によって動きやすさを取り戻し、日常生活を続けやすくすることができます。
ただし、それだけで状態が安定しない場合、関節そのものではなく、身体の使い方や負担のかかり方に原因が残っていることがあります。
膝は、股関節や体幹、足部と連動して働く関節です。
そのため、膝だけを繰り返し治療しても、負担の流れが変わらなければ、同じ場所にストレスが集まりやすくなります。
膝だけを見るのではなく、姿勢や歩き方、動作の流れを含めて整理することが、長く動ける膝を守るための現実的な方法です。
もし今、
治療を続けているが改善を感じにくい
痛みが戻ることを繰り返している
何を変えればいいのか分からない
このように感じているのであれば、それは珍しいことではありません。
多くの場合、「どこが悪いのか」ではなく、「どこから負担が集まっているのか」を整理する段階に来ている可能性があります。
一度、全体の状態を落ち着いて整理することが、悪化を防ぎ、次の一歩を見つけるためのきっかけになります。
膝の状態は、適切な方向性が見えるだけでも、日々の過ごし方や運動の選び方が変わり、経過が安定していくことが少なくありません。
焦らず、段階を踏んで整えていくことが、結果として「長く動ける身体」をつくる近道になります。
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