脳梗塞とは

脳内の血管が細くなったり、血管に血栓と呼ばれる血のかたまりが詰まったりして、脳に酸素や栄養が送られなくなることで、脳細胞に障害をきたす病気です。
脳出血、くも膜下出血と同様に脳卒中に分類されています。

脳梗塞とは

脳梗塞の症状

脳梗塞は詰まる場所や詰まり方によって3つのタイプに分けられ、症状やその程度は障害を受けた脳の場所と範囲によって異なります。

  • ラクナ梗塞

    脳の奥で発生する直径15mm以下の小さな脳梗塞です。『ラクナ』とは、ラテン語で『小さな窪み』という意味があります。
    脳の奥には、太い血管から枝分かれして脳の深部に酸素や栄養を送る役割がある穿通枝(せんつうし)と呼ばれる細い血管があります。
    ラクナ梗塞は、この穿通枝の先で梗塞を引き起こす高齢者や高血圧の方に多い疾患です。
  • アテローム血栓性脳梗塞

    アテロームとは、皮膚の下に袋状に嚢腫ができ、本来皮膚から剥がれ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、袋の中に溜まってしまってできた腫瘍の総称です。
    そのアテロームによって動脈が狭くなることが原因で生じます。脳内の太い動脈や頚動脈で起こりやすく、血管の壁にコレステロールなどが溜まることで動脈硬化が生じて血流を悪くしてしまいます。
    元々は欧米に多いですが、近年では食事の欧米化に伴い、日本でも増加傾向となっています。動脈硬化の危険因子である糖尿病、高血圧や高脂血症などを持っている中高年層に起こりやすい脳梗塞です。
  • 心原性脳塞栓症

    心臓の中に形成された血栓が脳へ向かう頚動脈や椎骨動脈を通って、脳の血管まで到達することで血管に蓋をするように閉塞させてしまうことで生じます。
    脳内の太い血管を詰まらせるため、突如発症して意識障害や運動障害など重篤な神経症状を招き、死に至ることもある危険性の高い脳梗塞です。
    心房細動などの不整脈、心臓弁膜症などの心疾患がある方に起こりやすいです。近年では、高齢者の心房細動による脳塞栓症が増加傾向となっています。

脳梗塞の改善方法とは

普段から栄養管理や運動、睡眠など体調管理に気を配っていても、ある日突然発症することのある『脳梗塞』。
一度発症してしまうと、発症前の日常作業が困難になることも珍しくなく、生活が一変する可能性すらあります。

脳梗塞の主な改善方法としては、薬物療法、外科手術、リハビリなどに分けられ、症状やその程度に応じて適切な処置が実施されます。

ここではリハビリに関してご紹介していきます。リハビリとは、脳梗塞の後遺症によって日常生活にて様々な制限が生じた方に対して、社会復帰や生活の質を上げることでその人らしい生活を送るための機能を取り戻す訓練や施術のことをいいます。身体的・精神的な機能以外にも日常生活での動き方や習慣などを改善するためにはリハビリがとても重要になります。

また脳は、記憶や思考をつかさどる領域や運動、感覚をつかさどる領域などが、複雑に関り合っています。
硬塞が起こった部位を中心に麻痺や障害が残りやすくなるのが一般的ですが、一見似たような病状であっても、影響を受ける脳神経の繋がり方には個人差があります。

そのため必要なリハビリも、患者様の症状やその程度にあわせた多様なものになります。

脳梗塞の治療方法とは

脳梗塞のリハビリとは

脳梗塞は、硬塞が起こった場所や範囲によっては、脳の正常な働きに様々な悪影響を及ぼし、後遺症を残すことのある疾患です。
発症後早期からリハビリを受けることでその後の機能が大きく改善することが見込めるためリハビリの内容に関して詳しく解説していきます。

脳梗塞のリハビリは、発症からの期間に応じて急性期、回復期、維持期に分けられています。

  • 急性期(発症直後から1~3週間)

    この時期は、主に急性期病院でのリハビリとなります。
    長期の寝たきりによる循環障害などの予防(廃用症候群の予防)や脳の残存機能の低下を防ぐことを目的としてリハビリを実施するため、状態によって早ければ処置が終わってすぐにリハビリを開始することが推奨されています。
  • 回復期(1~3週間から3~6ヶ月)

    この時期は機能回復訓練や心理的サポートなど社会復帰や日常生活での活動制限の改善を目的としたリハビリが中心となります。
    訓練内容としては、ベッドからの起き上がり訓練、椅子からの立ち上がり訓練、歩行訓練など、後遺症の程度や退院後の目標に合わせてリハビリの強度を設定していきます。
    退院に向けて退院後に予測される事象に対するご自宅の住宅改修のご相談やケアマネージャーさんとの密な連携が始まるのもこの時期からがメインとなります。
    また、脳卒中のリハビリを病院やクリニックで受けられる期間は症状の程度により異なりますが、発症から最大で180日と法律で定められており、期間が到達すると原則的には維持期のリハビリへと移行することになります。
  • 維持期(3~6ヶ月以降)

    リハビリ病院などを退院後に、専門医での診療・介護施設や訪問リハビリなどを通して取り戻した機能の維持・向上を図ることで、日常生活のさらなる自立や社会復帰を目指します。
    しかしながら、保健制度上の問題により、この時期のリハビリはお客様が求める目標に対するリハビリの量と質の確保が難しい場合もあります。
脳梗塞のリハビリとは

スパインダイナミクスによるリハビリについて

当事業が提供している手技である『SpineDynamics療法(以下:スパインダイナミクス)』のリハビリ方法について、それぞれ具体的にご紹介致します。
JCCA日本コアコンディショニング協会、SpineDynamics療法ホームページより一部抜粋

スパインダイナミクスとは?

スパインダイナミクスは、特定の治療法ではなく、「なぜ痛みや変形、拘縮などの問題が起こるのか?」という 根本原因を追求し、改善・予防へつなげる考え方です。
現代人は、以下のようなさまざまなストレスを受けています。

  • 睡眠不足や集中による脳の疲労
  • 食生活の乱れや服薬による内臓への負担
  • 運動不足や体力の低下などの身体的ストレス

これらが積み重なることで、体の「歯車」がかみ合わなくなり、さまざまな不調の原因になります。
そのため、脊柱・骨盤の動きや体力を総合的に評価し、個々に合った根本改善を目指すのが特徴です。

身体機能と生活習慣の改善による効果

身体の使い方や習慣を見直すことで、脳への良好な情報入力が促され、以下のような効果が期待できます。

  • 動作の質の向上
  • 自然治癒力の向上
  • 脳卒中・パーキンソン病・整形外科的疾患などへの予防・改善支援

実際にスパインダイナミクスに基づく施術を受けられている方のリハビリ体験記

ご利用者の紹介

年齢・性別 70歳代 女性(焼津市)
診断名・症状 脳梗塞左片麻痺
自力で身の回りの動作ができるようになりたい、歩けるようになりたい、趣味の手芸を再開したいなど
症状 自力で左半身を動かせない、寝返り・起き上がり・座位保持困難、左半身の痺れなど
発症からの期間 2023年
ご利用プラン リハビリ体験 120分16回コース

T-performanceのリハビリを受けた体験談

2023年5月に脳梗塞を発症し、回復期リハビリ病院で6ヶ月間リハビリを受けたのち、入所型の施設を利用しています。
医者からはもう左半身が動くことはないと言われ、どうしても諦めきれずにいたところホームページを拝見し、体験を受けてみることにしました。

家族の送迎が大変で施設から出ることが出来ないため施設まで訪問していただけるのは本当にありがたいです。
身体の状態を丁寧に説明してくださり、これからやっていくべきことなどを私自身の夢や目標に合わせて細かく決めて『これから一緒に頑張りましょう』という先生の言葉がとても嬉しく思いました。

前田先生は身体に関する知識が豊富で麻痺や痺れ、傷みに対するリハビリだけでなく、再発予防のための食事のアドバイスや自主トレの内容など本当に真摯に向き合って下さります。
これからリハビリ頑張りますので、何卒宜しくお願い致します。

脳梗塞でお悩みの方へ

脳梗塞は、発症から6ヶ月以降の方でも適切な刺激を反復して実施することで改善するとの報告が多くされています。 退院後の生活や将来のことなどご本人様をはじめ、ご家族様の不安や負担に対して身体的なサポートだけでなく、心身面や生活面でのアドバイスも実施致しております。

T-performanceでは、お客様の身体の状態や生活習慣に合わせて経験豊富な理学療法士が60分・90分・120分など、マンツーマンにて対応致します。
『趣味である〇〇を再開したい』『もっと〇〇を改善したい』といったお客様の想いに応えるため、施術や運動、エクササイズ、栄養指導など様々な視点から最大限の支援と生活指導などのご家族のサポートもさせていただきます。

症状の進行は歩行が困難になるなど、日常生活への影響は計り知れないものになります。
リハビリや運動を通して進行を遅らせたり、症状を改善させることが可能ですので、当事業で『ひとつ上のステージへ』着実に改善するリハビリを体感していただければと思います。