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「脳卒中」と診断されると、多くの方が
- 「これから歩けるようになるのだろうか」
- 「仕事や趣味に戻れるのだろうか」
- 「退院後はどうすればいいのだろうか」
という不安を抱えます。
しかし、脳卒中と一言でいっても、その中には脳梗塞・脳出血・くも膜下出血があり、それぞれ原因や特徴、回復の経過は異なります。
また、同じ脳梗塞でも障害された部位によって症状や必要なリハビリは大きく変わります。
この記事では、脳卒中とはどのような病気なのか、脳梗塞が多い理由、そして発症後の生活で知っておきたいポイントについて、理学療法士の視点から分かりやすく解説します。
Contents
🔵 はじめに
T-performanceは症状の改善だけでなく、再発予防や趣味再開、復職を目指すリハビリ・コンディショニングラボです✨
JR静岡駅南口より徒歩7分、森下小学校正門前に店舗を構えております。
当事業では脳梗塞、脳出血の後遺症の方だけでなく、パーキンソン病などの神経疾患の方、脊柱管狭窄症や変形性関節症などの骨・関節疾患の方、整形疾患の術後リハビリなどあきらめない思いに寄り添い、目標を叶えるためのマンツーマンリハビリを実施致します。
また、諸症状の改善に限らず、スポーツでのコンディショニングやパフォーマンスアップ、ダイエットなどにも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
『290,000人』
さっそくですがこの数字が何を意味しているかわかりますか。
この数字は、年間で脳卒中を発症する方の数を表しています。

滋賀医科大学の研究では、日本での脳卒中発症者は年間29万人と言われており、医療技術の発達により死亡件数は減少していますが、 食生活の欧米化や生活習慣の乱れが原因となり、日本では4人に1人が『脳卒中』を発症していると報告されています。 その半数以上の方に後遺症が残り、日常生活において介助が必要な状態となっています。
脳卒中は、年齢を重ねることで発症するものと考える方も多いと思いますが、近年では生活習慣の乱れや過度なストレスが原因となり、若い方でも発症する危険性が高まっています。
脳卒中は、発症した瞬間だけが問題なのではありません。
むしろ多くの方が悩むのは、発症後の生活の中で、どのように過ごしていけばいいのかという点です。
・退院後、どう生活すればいいのか
・これから先、どこまで回復できるのか
・再発を防ぐために、何に気をつければいいのか
こうした悩みは、実際に脳卒中を経験されたご本人だけでなく、ご家族からも多く聞かれます。
病院では、治療や検査、画像の説明は受けられても、日常生活の中で「今日はどこまで動いていいのか」「この不調は様子を見ていいのか」といった、生活の中での判断や身体の使い方まで詳しく教えてもらえる機会は多くありません。
そこで、本日は第一弾『脳卒中とは?』について情報を書いていこうと思います。
🔵 そもそも『脳卒中』って何?
本シリーズでは、脳卒中の中でも特に「脳梗塞」に焦点を当てて解説していきます。
その理由は、脳梗塞が脳卒中の中で最も発症者数が多く、命が助かったあとも、後遺症や再発への不安と長く向き合う必要がある病気だからです。
現場では、
「治療は終わったけれど、これからどう生活すればいいのか分からない」
「退院してから、誰に相談すればいいのか分からない」
といった声を非常に多く耳にします。
脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気です。
脳の血管が詰まったり破れると、脳に血液が行き届かなくなり、酸素が不足し、栄養不足に陥ります。 この状態が続けば、脳細胞(神経細胞)が壊死してしまい、様々な障害が生じます。この脳の血管異常による障害を『脳卒中』といいます。

脳卒中は、脳の血管が異常をきたした場合の総称で、その状態によって脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に分けられます。
🔵 それぞれの病態について

🟠 脳出血
脳卒中の症状のひとつです。 脳に張り巡らされた血管の損傷による出血が原因となり起こる病気で、多くの場合は激しい頭痛を伴い、半身の麻痺などを生じます。 脳の血管が破れて血液があふれ出し、固まって「血腫」となって周囲を圧迫し、脳細胞を破壊してさまざまな症状を引き起こします。
🟠 脳梗塞
脳の血管が細くなったり、血管に血栓(血のかたまり)が詰まったりして、脳に酸素や栄養が送られなくなるために、脳の細胞が障害を受ける病気です。 脳梗塞は詰まる血管の太さやその詰まり方によって3つのタイプに分けられ、 症状やその程度は障害を受けた脳の場所と範囲によって異なります。

1.ラクナ梗塞
ラクナ梗塞は、脳の深い場所に発生する直径15mm以下の小さな脳梗塞です。「ラクナ」は、ラテン語で「小さなくぼみ」という意味があります。
脳の奥には、太い血管から枝分かれして脳の深い部分に酸素や栄養を送り届ける穿通枝(せんつうし)と呼ばれる細い血管があります。 ラクナ梗塞は、この穿通枝の先が詰まって引き起こされる高齢者や高血圧の方に起こりやすい疾患です。
2.アテローム血栓性脳梗塞
アテローム脳梗塞は、ドロドロした粥状のアテロームで動脈が狭くなることが原因で生じます。 アテロームとは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできた腫瘍の総称です。
脳内の太い動脈や頚動脈で起こりやすく、血管の壁にコレステロールが溜まることで動脈硬化が生じて血流を悪くしてしまいます。 元々は欧米に多いですが、食事の欧米化により日本でも増加傾向にあります。動脈硬化の危険因子である高血圧、高脂血症、糖尿病などを持っている中高年に起こりやすい脳梗塞です。
3.心原性脳塞栓症
心原性脳塞栓症は、心臓の中にできた血栓が脳へ向かう頚動脈や椎骨動脈を通って、脳の血管まで到達することで血管に蓋をするように閉塞させてしまうことで生じます。
脳内の太い血管を詰まらせるため、突然発症して意識障害など重篤な神経症状を招き、死に至ることもある危険性の高い脳梗塞です。
心房細動などの不整脈や心臓弁膜症などの心疾患がある方に起こりやすいです。近年、高齢者の心房細動による脳塞栓症が増加傾向となっています。
🟠 くも膜下出血
脳の太い血管にできた脳動脈瘤という『こぶ』が破れ、くも膜下腔に出血する病気です。 くも膜下腔は、脳と脳を包んでいるくも膜の間の隙間のことで、脳脊髄液で満たされています。 脳動脈瘤ができやすいのは、脳の血管が二股に分かれているところで、破れると大量の出血が急速にくも膜下腔に広がって脳全体が圧迫されます。
同じ「脳梗塞」「脳卒中」という診断名であっても、現れる症状や回復の経過には大きな個人差があります。
これは、
どの血管が詰まった、あるいは破れたのか、
どの脳の部位が障害を受けたのか、
障害の範囲がどの程度だったのかによって、
影響を受ける機能がまったく異なるためです。
そのため、インターネット上の体験談や、他の方の経過と、ご自身の状態をそのまま比べることはできません。
「自分は回復が遅いのではないか」「他の人より悪いのではないか」と不安になる方もいますが、回復のスピードや形は人それぞれ異なるという前提を持つことがとても大切です。
医療技術の進歩により、脳卒中は命が助かる病気になってきました。
一方で、退院後の生活に不安を抱えたまま過ごしている方が多いのも事実です。
・今日はどこまで動いていいのか
・このしびれやふらつきは様子を見ていいのか
・疲れたときは休むべきなのか、それとも少し動いた方がいいのか
こうした判断は、MRIやCTなどの検査結果だけでは分かりません。
その日の体調や身体の状態、生活環境を合わせて考える必要があります。
治療が終わったあとに残る「生活の悩み」こそ、多くの方が一人で抱え込んでしまいやすい部分です。
🔵 なぜ脳梗塞が最も多いのか
日本では脳卒中の約7割を脳梗塞が占めています。
その背景には、
- 高齢化
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 心房細動
- 食生活の変化
などが関係しています。
近年では生活習慣病を抱える方が増えたことに加え、高齢化の進行により心房細動を原因とする心原性脳塞栓症も増加しています。
つまり脳梗塞は「突然起こる病気」ではなく、日々の生活習慣や基礎疾患が積み重なって発症する病気でもあります。
🔵 脳卒中ではどんな後遺症が起こるのか
障害された部位によって異なりますが、
代表的には
・手足の麻痺
・しびれ
・歩行障害
・バランス障害
・言葉が出にくい(失語症)
・飲み込みにくい(嚥下障害)
・注意力や記憶力の低下
・疲れやすさ
などがあります。
これらは一つだけではなく、複数同時に現れることも少なくありません。
🔵 退院後に知っておきたい5つのポイント
脳卒中は、退院したら終わりではありません。
むしろ退院後の生活こそ、身体機能の維持や改善、そして再発予防にとって非常に重要な時期です。
病院では医師やリハビリスタッフが常に近くにいますが、自宅ではご自身やご家族が日々の生活を管理していく必要があります。
ここでは、退院後に特に意識していただきたい5つのポイントをご紹介します。
▶︎ 「もう治らない」と自己判断しない
退院時に「これ以上は変わらない」と感じてしまう方も少なくありません。
しかし、身体機能の回復には大きな個人差があり、発症からの期間だけで改善の可能性を判断することはできません。
適切な運動やリハビリを継続することで、歩行や日常生活動作が改善した方も多くいらっしゃいます。
大切なのは、「今の身体には何が必要なのか」を定期的に評価しながら取り組むことです。
▶︎ 無理をしすぎず、適度に身体を動かす
「再発が怖いから動かない方がいい」と考える方もいますが、必要以上に身体を動かさない生活は筋力や体力の低下につながり、かえって生活の質を下げてしまうことがあります。
一方で、疲労が強い状態で無理を続けることも望ましくありません。
その日の体調や疲労の程度に合わせて、無理のない範囲で身体を動かすことが大切です。
▶︎ 再発予防を意識した生活習慣を続ける
脳卒中は再発しやすい病気として知られています。
そのため、
- 血圧の管理
- 糖尿病や脂質異常症の治療
- 医師から処方された薬の継続
- 禁煙
- バランスの良い食事
- 適度な運動
- 十分な睡眠
などを日々積み重ねることが再発予防につながります。
身体のリハビリだけでなく、生活習慣を整えることも同じくらい重要です。
▶︎ 一人で悩まず、専門職へ相談する
退院後は、
「この歩き方でいいのだろうか」
「しびれが強くなった気がする」
「疲れやすいけれど様子を見ていいのか」
など、不安を感じる場面が少なくありません。
こうした悩みを一人で抱え込まず、主治医や担当の療法士、地域の医療・介護専門職へ相談することが大切です。
身体の状態を定期的に確認し、必要に応じて運動内容や生活環境を見直すことで、安心して生活を続けやすくなります。
▶︎ 「生活そのもの」がリハビリになることを意識する
リハビリというと、運動や自主トレーニングだけを思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし実際には、
- 家の中を歩く
- 洗濯や料理をする
- 買い物へ出かける
- 趣味を楽しむ
- 人と会話をする
こうした日常生活そのものも、大切なリハビリになります。
もちろん、身体の状態によって注意が必要な場合もありますが、「できることを少しずつ続ける」ことが生活機能の維持や改善につながります。
焦らず、自分のペースで前に進むことが大切です
脳卒中からの回復には個人差があり、同じ診断名であっても経過は一人ひとり異なります。
他の方と比較して焦る必要はありません。
大切なのは、今の身体の状態を正しく理解し、その時々に合ったリハビリや生活習慣を継続していくことです。
分からないことや不安なことがあれば、一人で抱え込まず、専門職へ相談しながら進めていきましょう。
🔵 私たちが現場で感じること
理学療法士として多くの脳卒中の方と関わる中で感じるのは、
退院した瞬間に
「相談先が分からない」
という方が非常に多いことです。
病院ではリハビリを受けられていても、
退院後は
「これ以上良くならないと思っていた」
「自主トレが合っているか分からない」
という不安を抱えながら生活している方が少なくありません。
だからこそ、退院後も身体の状態を定期的に確認し、その時々に合ったリハビリや運動を継続していくことが大切だと私たちは考えています。
🔵 よくある質問
脳卒中と脳梗塞は違いますか?
脳卒中は病気の総称であり、その中に脳梗塞・脳出血・くも膜下出血があります。
若くても脳卒中になりますか?
近年では生活習慣病やストレスなどを背景に、40〜50代で発症する方も少なくありません。
発症から何年経ってもリハビリは意味がありますか?
状態によって異なりますが、生活動作の改善や身体機能の維持・向上を目指せる可能性があります。年数だけで改善の可能性を判断することはできません。
※ここでは「改善する」と断定せず、「可能性があります」と表現するのが適切です。
🔵 おわりに
一度脳梗塞を発症した方は再発しやすく、発症後1年で10%、5年で35%、10年で50%の方が再発することが報告されています(厚生労働省HP抜粋)。 脳卒中を予防することはもちろん、再発予防のためには日々の食事の管理や適度な運動を心がけることが大切です。
次回は、「脳梗塞の前兆・初期症状」について詳しく解説していきます。
「これって前触れだったのか」
「どんな症状が出たら受診すべきなのか」
といった点を、理学療法士の現場視点から整理していく予定です。
脳卒中後の生活に不安がある方へ
退院後、
「もう少し歩けるようになりたい」
「転ばずに生活したい」
「仕事や趣味を再開したい」
そんな目標をお持ちの方は、一度現在のお身体の状態を整理してみませんか。
T-performanceでは、一人ひとりの身体の状態や生活環境、目標を丁寧に評価し、その方に合わせたリハビリをご提案しています。
詳しくは脳梗塞リハビリ特設ページもご覧ください。
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