📅 最終更新日:2026.08.18

静岡でパーキンソン病の専門リハビリ|リハビリ・コンディショニングラボ T-performance

 

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本記事は、生活期リハビリシリーズの5回目です。「動いていい日」そのものの見極め方はこちら(④)で解説しています。

結論からお伝えすると、パーキンソン病の生活期では、「動いていい日」に無理をすることよりも、やりすぎない、余力を残す、回復につなげる、という使い方ができるかどうかが、その後の調子を大きく左右します。

 

パーキンソン病の生活期において、「今日は動いていい日だ」と判断できた日は、とても貴重です。

身体が比較的反応し、動きに対する恐怖や不安が少なく、「今日は少しできそうだ」と前向きな感覚を持てる日。生活期では、こうした日が毎日続くわけではないからこそ、動いていい日は希望を感じやすく、気持ちも上向きやすい日になります。

 

しかし、静岡市でパーキンソン病の生活期リハビリに関わっていると、この「動いていい日」こそが、数日後・翌週の不調を引き起こす”きっかけ”になってしまうケースを、決して少なくありません。

問題なのは、動くこと自体ではありません。問題になるのは、「動いていい日だからこそ、無意識に選んでしまう行動」です。

※本記事は一般的な考え方の整理を目的としたものであり、医学的な指導や診断を行うものではありません。体調に不安がある場合は主治医にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

🔵「動いていい日=取り戻す日」と考えてしまうこと


 

動いていい日に崩れやすい代表的な行動は以下の通りです。一気に取り戻そうとして動きすぎる、できたことを基準に予定を増やす、休憩を後回しにする、翌日も同じように動ける前提で考える、調整(姿勢・呼吸)を省略する。これらはすべて、「その日は良くても、その後に崩れやすい行動」です。

生活期では、動いていい日は「回復が進む日」ではあっても、「これまでの不調を一気に取り戻す日」ではありません。

 

例えば、午前中に調子が良く、外出・買い物・運動をまとめて行う。「今日はできる」と感じて普段やらないことまで追加する。疲労感が出る前に止められず、夕方に一気に崩れる。こうした積み重ねが、翌日以降の不調につながるケースは非常に多く見られます。

その結果、その日の後半に急激な消耗が出る、翌日に強い動きづらさが出る、数日間、調子の波が大きくなる、という形で、「良い日が悪い流れの起点」になってしまうことがあります。動いていい日は、「回復につなげる日」であって、「取り返す日」ではないという前提を、まず明確に持つことが重要です。

 

 

 

 

 

🔵「できたこと」を基準に行動を広げすぎる


 

動いていい日には、歩けた、外出できた、家事ができた、といった「できたこと」が増えます。ここで起こりやすい判断が、「これができたなら、次もできるはず」という連鎖的な拡張です。

しかし、パーキンソン病では、単発の動作はできても連続すると崩れる、その場では問題なくても数時間後に疲労が出る、筋肉は動いても神経系の回復が追いついていない、といった特徴があります。

そのため、一つできた、もう一つ追加した、気づいたら予定が増えていた、という流れに入ると、動作の質が急に落ちる、身体のまとまりが崩れる、その日の終わりに一気に消耗する、といった形で表れやすくなります。動いていい日ほど、「結果」ではなく「身体の反応の変化」を基準にするという視点が欠かせません。

 

 

 

 

 

🔵 休憩を「不要」と判断してしまうこと


 

動いていい日は、身体が軽く感じる、動きがスムーズ、気分も前向き、になりやすいため、疲労や限界のサインに気づきにくいという落とし穴があります。その結果、休憩を取らずに動き続ける、「今は大丈夫」と先延ばしにする、疲れに気づいたときにはすでに消耗している、という状態が起こりやすくなります。

生活期では、「疲れたから休む」では遅いことが多いのが現実です。

動いていい日の目安としては、「まだできる」と感じる段階で止める、疲労感が出る前に区切る、動きの質が落ちる前に終える、といった「余力を残すライン」で調整することが重要になります。休憩を飛ばすことは、「頑張れている証拠」ではありません。回復を削っている行動である可能性が高い、という視点を持つことが重要です。

 

 

 

 

 

🔵「動けた感覚」を翌日以降に持ち越してしまう


 

動いていい日があると、「昨日できたから、今日も同じようにできるはず」「この調子が続く前提で予定を立てる」という判断をしてしまうことがあります。

これは、筋肉の問題だけでなく、神経系の疲労、自律神経の乱れ、回復の遅れといった要因が関係しており、「その日はできたのに、翌日動けない」という状態が起こりやすくなります。

昨日の「動けた感覚」を基準にすると、今日の身体とのズレが大きくなる、無理に合わせようとして動きが崩れる、「できない自分」を責めてしまう、という悪循環に入りやすくなります。動いていい日は、その日限りの条件として扱うことが、安定につながります。

 

 

 

 

 

🔵「動いていい日」なのに、調整をやめてしまう


 

意外に多いのが、「今日は調子がいいから、調整はいらない」という判断です。しかし実際には、調子がいい日ほど姿勢が入りやすい、動作の修正が入りやすい、神経系が学習しやすい、という側面があります。

動いていい日ほど、姿勢を確認する、呼吸を意識する、無駄な力を抜く、といった調整を行う価値が高い日でもあります。「調子がいいから何もしない」のではなく、「調子がいいからこそ、整える」という視点が抜けると、安定につながりにくくなります。

 

 

 

 

🔵「動いていい日」を“成功体験”にしないために


 

動いていい日は、うれしい日、希望が見える日でもあります。だからこそ、成功体験として固定してしまう、理想の基準にしてしまう、できない日を否定してしまう、というリスクが生まれます。

生活期リハビリで大切なのは、良い日も悪い日も「身体の反応」として扱う、特別扱いしすぎない、次につなげる材料として整理する、という姿勢です。

 

静岡市でパーキンソン病の生活期リハビリを行うT-performanceでは、動いていい日を「どこまで動いたか」「どこで止めたか」「どう回復につなげたか」という視点で一緒に振り返り、次の日を崩さない判断につなげています。動き過ぎによる疲労が、動き出しにくさ(すくみ足)として表れることもあります。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

 

パーキンソン病の生活期では、動いていい日の見極め方、休む判断の基準、1週間の中でのバランスといった全体の流れを理解することが重要になります。

▶︎ 1週間単位での組み立て方はこちら で詳しく解説しています。

 

 

 

 

 

🔵 動いていい日ほど、慎重であっていい


 

パーキンソン病の生活期では、頑張る日を増やすことや、動ける日を固定することが目的ではありません。崩れない流れを作ることが、何よりも重要です。

動いていい日は、無理をする日ではなく未来の不調を防ぐために丁寧に使う日。その視点を持てるようになること自体が、生活期における非常に大きなリハビリ成果です。

T-performanceでは、その日の状態だけでなく、疲労の蓄積、神経系の反応、自律神経の状態、1週間の流れを踏まえながら、「今日はどこまで動くべきか」「どこで止めるべきか」を一緒に整理しています。

 

動いていい日ほど慎重に使うという発想は、一見遠回りに見えて、結果的に活動量を長く安定させる近道になります。「今日は動ける」という感覚だけで予定を広げず、身体の反応を見ながら余力を残すこと。それが、次の動いていい日につながっていきます。

T-performanceでは、動いていい日の使い方についても一緒に整理しながら、無理のない生活期リハビリを支援しています。一人で抱え込まず、まずは今の状態を整理するところから始めてみませんか。

 

 

 

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